【必須ミネラル図鑑】No.1 カルシウム(Ca)

【必須ミネラル図鑑】
No.1 カルシウム (Ca)
〜 生命の礎を築く、不変のモバイル・ミネラル庫 〜

<カルシウムの特徴>

体内ミネラルの中で圧倒的な重量を誇るカルシウムは、成人では約1kgもの量を体内に保持しています。
その中の99%は、骨や歯として存在していますが、実は生命維持の鍵を握っているのは、残りのわずか1%です。

カルシウムの特徴その1

この1%は、血液や細胞内に溶け込んでおり
・心臓を動かす、
・筋肉を収縮させる、
・神経が情報を伝える

といった、一瞬たりとも動きを止めてはいけない活動の「着火剤」として働いています。

カルシウムの特徴その2

もし、血液中のカルシウム濃度がわずかでも下がると、体は即座に骨を溶かしてカルシウムの補充を行います。

つまり、骨は体を支える支柱であると同時に、命を守るための「緊急用バッテリー」としての役割も担っています。

カルシウムの特徴その3

エピソード(1)
「海」を持ち運ぶための進化

私たち人間の、遠い祖先である魚類が、進化のために海から陸へと上がった際、最大の課題となったのは「カルシウム不足」でした。
カルシウムが豊富な海中では周囲から容易に摂取できましたが、陸上ではそうはいきません。
そこで、海水の中に含まれるカルシウムを固体化して体内に貯蔵する「骨」というシステムを発達させました。私たちの骨格は、過酷な陸上で生き抜くために進化が作り出した「持ち運ぶ海」なのです。

カルシウムのエピソードその1

エピソード(2)
「石灰」から「ピラミッド」まで

名前の由来は、ラテン語で石灰を意味する「calx」。
古代エジプトのピラミッドの石積みや、ローマ時代のコンクリート(アッピア街道など)の主成分もカルシウム化合物です。人類の文明は、カルシウムという素材によって支えられてきたと言っても過言ではありません。

エピソード(3)
「カルシウム・パラドックス」

「カルシウムが不足すると、逆に血管にカルシウムが溜まる」という不思議な現象があります。
食事からの摂取が足りなくなると、体は骨を壊して血液中にカルシウムを過剰に放出します。その結果、行き場を失ったカルシウムが血管の壁などに沈着し、動脈硬化などを引き起こしてしまうのです。
不足しているのに溢れてしまう―生命の防衛本能が招く皮肉は、現代の健康管理における教訓となっています。

カルシウムのエピソードその2

以上、必須ミネラルのひとつ、カルシウムについてでした。
次回の更新もお楽しみに!

必須ミネラル図鑑カルシウムのまとめ
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